日本の労働者運動の「再生」は可能か?資本と国家によって主導されたネオリベラリズムとグローバリズムのとめどない進行の中で、働く人びとの労働と生活の状況は日ごとにその過酷さを増している。それにもかかわらず、「既成の」労働(組合)運動はそうした状況に対抗する力をすでに失ってしまったかに見える。急激に増加しつつある「非正規」労働者の苦難と苦痛だけではない。大多数の「正規」労働者もまたかつてのその「安定」と「安楽」の基盤を日々侵食されている。「すばらしい日本階級社会」(平井玄)の到来、というわけである。
しかし本当に、日本の労働者からは「抵抗」(と「反攻」)の力と可能性が完全に奪われてしまったのか。平井玄は言う、「支配は存在する。搾取は存在する。もちろん階級は存在する」、そして「暗がりで動くネズミたちの眼にも、いずれその姿がはっきりと見えてくることだろう」と。
問題提起者として『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』(2005年、太田出版)の著者である平井玄氏を、さらにコメンテータとして『自由論』(青土社、2001)や『暴力の哲学』(河出書房新社、2004)の著者である酒井隆史氏を招いて、「ネズミとしての」労働者の「新たな」運動の可能性について考えてみたい。
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